人は未来のことを考えると、不安になる。
親の介護。
年齢。
老後。
物価。
健康。
以前の私は、その不安から逃げることができなかった。
まだ起きてもいない未来を何度も頭の中で繰り返し、そのたびに心まで暗くなっていた。
「この先どうなるんだろう。」
「一人で生きていけるのだろうか。」
そんなことばかり考えていた。
でも、今は少しだけ考え方が変わった。
未来を考えなくなったわけではない。
ただ、「その時に考えればいい」と思えるようになった。
その代わり、今日できることを今日やる。
母のために、そして自分のためにご飯を準備する。
ブログを書く。
ジムへ行く。
それでいい。
そんな一日一日の積み重ねが、未来を少しずつ育てていることに気づいたからだ。
この考え方が変わったきっかけは、仕事だった。
数年前までの私は、「自分がやればいい」が当たり前だった。
自分が残業すればいい。
自分が我慢すればいい。
言いたいことがあっても飲み込めばいい。
誰かに頼るという発想が、私にはなかった。
小さい頃から、「人に迷惑をかけるな」と言われ続けて育った。
父を亡くし、母子家庭というだけで「かわいそう」と思われることが、私は嫌だった。
だから、人に頼ることよりも、一人で頑張ることを選んできた。
相談する方法を知らなかった。
知っていたとしても、どう相談すればいいのかわからなかった。
だから、一人で抱え込むことだけが、私の生きる方法だった。
でも職場では、年下の仲間たちが少しずつ成長してくれた。
仕事を任せられるようになった。
「今日やる仕事は今日やる。」
「今やらなくていい仕事は明日に回す。」
そんな業務分担ができるようになり、残業も減っていった。
その時、初めて気づいた。
自分が全部背負わなくても、仕事はちゃんと回る。
この経験は、仕事だけでは終わらなかった。
母の介護も同じだった。
最初は、ケアマネジャーに相談しても思うように動いてもらえず、「入所施設を探すならご自身で」と言われたこともあった。
正直、心細かった。
でも、そこで諦めずに地域包括支援センターへ相談した。
すると状況が少しずつ動き始めた。
その経験から知った。
相談先は一つではないこと。
そして、一人で抱え込む必要もないこと。
私は今でも未来に不安がある。
親の介護も続いている。
老後も心配だ。
物価は上がる。
健康も気になる。
でも、不安がなくなったから前を向けるようになったのではない。
一人で抱え込まなくてもいい。
そんな経験を少しずつ積み重ねてきたことで、未来を必要以上に怖がらなくなったと思う。
未来は、明日突然やってくるものではない。
今日という一日が、静かに未来を育てている。
そして、その未来は、一人で育てるものでもない。
人を信じ、必要な時には助けを借りながら、一歩ずつ育てていけばいい。
ワンワンへ。
昔の私は、一人で頑張ることしか知らなかった。
人に頼ることは、弱いことだと思っていた。
でも、それは違った。
人に頼ることは、弱さではなかった。
誰かに助けてもらうことも、誰かを信じることも、人生を前へ進めるための大切な力だった。
52歳になった今、ようやくそんなことを少しずつ知り始めた気がする。
もう、一人で抱え込まなくてもいいんだよ。
この言葉が、ワンワンたちそれぞれの人生を見つめる、小さなきっかけになりますように。
Back and Peace.

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